真夜中の0時を廻った頃、突然、玄関のドアをドンドン乱暴に叩く音が!ちょうど寝支度をしていたところで、静かな闇の中で、音は大きく響きわたりました。
こんな時間に誰?インターホンの調子が悪いので、兄か弟?何か急用があったの?でも嫌な予感もあり・・半年前に越してきた隣人に、2回ほど、こんな風に叩れたからでした。
筆者は40代後半のシングルマザーです。してはならない危険な行為をしてしまった、自分の体験をお話します。その夜は、家族が出掛けていて、一人で留守番でした。
狂気の沙汰!夜中にわめきまくる隣人の男
隣人は50代中頃の男で、引越しの挨拶も無く、道で出会って会釈しても、知らん顔の失礼な人でした。
近所付き合いする気が見えず、表札もあげてないので、名前も知らないのですが、越してきてすぐ、インターホンを鳴らさずに、ドアをガンガン叩いて押しかけてきました。
この近辺は静かな地域で、礼儀正しい人が多いので、こういう乱暴な人は初めて!
この時は昼間で、うちの庭木戸の下から、野良猫が出入りするのを見たので、庭木戸の下の空いている隙間に、板を貼ったと言います(勝手に??)
で、してあげたからと感謝されたいみたいだったので、「ありがとう」とは言ったけど、猫なんて庭木戸の下をくぐるだけでなく、塀の上に登って自由自在で庭に出入りするから、意味ないです。
でも偉そうに言うので、近所付き合いという頭もあり、板を勝手に貼ったのは、大目に見ました。
そういうことがあったので、あの叩き方は隣人かも。それなら変わった人なので、夜中に大きな音を立てられては、ご近所迷惑!と焦り、ドアを開けました。
するとやはり隣人で、顔を合わせるなり、思いっきり大声で喚(わめ)くのです!
今は夜中の0時なのです!唖然としました・・
「近所迷惑なので、大声を出さないで」と言っても、叫び続けるので、玄関の中で話を聞くと、隣人を玄関に入れて、ドアを閉めました。
理由は「うちの猫がうるさい」のだと言います。???ずい分前から、うちの猫は寝ているので、全然静かです。食事時には廊下で少し走ったりしていましたが。
しかし、そういう苦情なら、昼間に来ればいいのでは。
面倒なので、とりあえず頭を下げる
寝静まっている時間だし、面倒なので、早く話を終わらせるために、「ご迷惑かけて、申し訳ございません」と、とりあえず頭を下げました。
普通は大抵これで、怒ってる相手は一呼吸置きます。「相手の怒りを鎮めて、話を進める」というのは、一つの交渉法で、筆者は接客業で教わりました。
が、隣人は違ったのです!怒鳴り続けるのを辞めません。
この男は、中学生の息子さん二人と住んでいるとかで、よく子供を怒鳴り散らしてるのが聞こえてきます。それはしつこくてしつこくて、いつも30分以上、時には2時間くらい続いていました。
かなりヒステリックで執拗、陰湿な性格のようで、子供さんを気の毒に思っていたところです。
そのうちに、大きな顔(背は低いが)をぐいぐい近づけて、失礼にも「ババァ」と罵り(アラフィフです!)、そのうち玄関の外に出て、まだ喚くのです。
さすがにうんざりして、「どうしたらいいですか?」と聞くと、「土下座しろ」と言います。
一瞬考えましたが、店に来るお客さんでもモンスターは居ますので、その類と思い、夜中だし、早く出ていってほしいので、玄関で土下座して謝りました。
狂人相手に芝居と思えば、プライドも邪魔しません。
若いころだと、負けじと怒鳴り返していたかもですが、さすがにこの年令になると、危険を先に考えないといけません。
ヒステリーは1時間しつこく続く
しかし、土下座して謝っても、まだうるさいのです。だいたい、もし本当に猫がうるさくしていたとしても、こんなに怒鳴るでしょうか?土下座させるでしょうか?
だんだんとわかってきました。この人は怒鳴れる相手が欲しいのです。面白くないことがあったのか、ただ、ストレスのはけ口でやってきた、まともではないのです。
前に来た時も、「野良猫がウロウロしている!」と興奮して、(この近辺は野良が居ますが、ご近所さんはそれなりに共生している地域です)、うちの庭に入る野良を敵対視していました。
今度は「うちの猫」が標的になっています・・けれども、静かに寝ているし??どこかの野良猫が、隣人の部屋に聴こえるように鳴いたのでしょうか?
あっ、ストレスのはけ口なら、何でもいいわけか。猫が問題なのではないのです。
「弱い犬ほどよく吠える」
正体はただの弱い男でしょう、夜中に女相手に怒鳴りまくるなんて、自分をコントロール出来ないだけ。そうわかれば、こちらは落ち着いてきました。
最後に、「今度、猫を見かけたら、殺すぞ!」「引っ越しするから、費用を出せ。弁護士立てて訴えてやる!」と、言い捨てて、帰って行きました。
これはれっきとした、脅しでは?もう1時を廻っており、1時間も付き合わされていたのです。私も家に入り、かなり気が悪かったので、眠ろうとしたが、ちっとも眠気も来ません。
息子の助言で110番する
で、だんだん怒りがこみ上げてきて、旅行に行ってる息子に相談の電話をすると、110番しろと言います。なるほど・・
「はい、警察です」
「あの、隣の男が家に来て、ドアをどんどん叩いて、怒鳴り散らされたんですが・・」
「すぐ、署員が行きますので、住所はどこですか?」
と、すごい早い対応で、ちょっとびっくりしました。これまでなんかあったとき、警察に電話すると、係に回されたり、そこからまた同じ話を繰り返し、という感じでしたので。
あっ、これは緊急の事件なんですね!
十分ほどで、お巡りさんが二人来てくれました。
「1時間前ですが、1時間ほど玄関に来て、怒鳴り続けてしつこかったんです」
警官は、隣人の家のインターホンを鳴らしました。もうこの時点で3時。
「出ないんじゃないんですか?もう寝てて」と案じましたが、隣人は出てきました。あれだけ興奮していたので、彼も眠れなかったのでしょうね。
夜中にドアを叩かれたら、すぐ110番を!
お巡りさんは、相手の玄関とうちの玄関で、交互に話を聞いて、筆者に
「こういうことがあれば、絶対にドアを開けないように、開ける前に警察に連絡するようにしてください」と言いました。
なるほど、そういうことです。近所トラブルなので、円満に解決したいと思っていても、ケースバイケースなのです。
夜中にドアをどんどん叩かれたら、すぐ110番しないといけません。
けれども意外と、何かあったのかと、慌てて開ける人も多いのではないでしょうか?
私はたまたま、平謝りの様子をして対応したけれど、怖がったり、文句を言ったりすると、もっと怖い目にあったかもしれません。
トラブルになりそうなら録音を!
その後、隣人は、病気で失業中の父子家庭とのことで、お金に困っていたと知りました。人生が苦しくて、イライラして周りに怒鳴り散らしていた、というわけでしょうね。
けれども、周りを見ていても、自分の感情に負けて、怒りに転じている人間は、もっともっと上手く行かなくなっています。誰だって、苦しいことだらけなのに、自分のストレス発散のために、夜中に怒鳴りこむなんて最低の行為です。
ほっておくと隣人のためにも良くない、と思い、被害届を出しに、翌日警察に行きました。やはり、最後の脅しの言葉、「猫を殺す」と言われたことで怖かったためです。
警察で、隣人は少し前に腕を怪我し、障害者になり、仕事も無くしたと聞きました。気の毒は気の毒ですが、腕を使えないという割には、あんなにドアをドンドン叩けるなんて、変!これも嘘では?
その後の取り調べで、隣人はあることないことデタラメを言ってきましたが、警察の電話には一切出なくなったので、警察には、
「電話に出ず、出頭要請しても出頭もしない、家を何度訪ねても出ない。非常にタチが悪い。ただ、二度とあなたの家には行かないように言い聞かせたし、近い内に引っ越しするとも言ってるから。警察としては、これ以上手立てが無いので、引っ越しするまで様子を見て、なにかあればすぐに連絡を」
と言われました。暴力などがあれば、逮捕となるでしょうが・・ただ自分が悪いことはわかってるので、逃げまくってるのです。
警官の一人に「家賃が払えないくらい、切迫してたから、因縁つけて、あなたに金を出させようとしたとも考えられる」と言われました。
それなら悪質です・・その後、二度と顔を合わせず、逃げるように1ヶ月後に引っ越ししていきました。
何とも後味の悪い事件で、隣人は自分の過激な行為で、自己破滅を招いたのです。自業自得でしょうが、息子さんたちが気の毒でなりませんでした。
もし似たような被害を受けたら、近所の人でも油断せずに、110番して相談するか、怒鳴り声を録音しておくといいそうです。
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